2017年3月11日土曜日

スピーカー製作 - DIATONE P-610B

サブシステム用スピーカーを仕立ててみた.

ヤフオクで落札したジャンク品のP-610B.エッジのウレタンスポンジが加水分解で崩れてはいたがボイスコイルもダンパーも問題なし.まずはエッジ張り替えに挑戦.
ちょうど梱包用の3mm厚ウレタンシートがあったのでドーナツ状に切り抜いて利用.
純正より厚みがあるのでガスケットは不要だろうと思い,あえて付けていない.
古いエッジの除去方法や新しいエッジの貼り付け方法はネット上の情報が大いに役立った.先輩方に感謝.


エンクロージャは古いジャンク品をヤフオクで落札した.材質や設計はさておき,どうですかこのくたびれ具合.昭和レトロ同士で良い感じになりそう.
内容積およそ100リットルのバスレフ箱だがユニットはなく,直径225mmの穴が開いているのみ.メーカー品ではなさそうだがオーダー製作品だろうか.


大きな取付穴径にP-610がマッチするよう,サブバッフル板の工作をした.
型紙を貼り付けてジグソウで円くカットしたのだが難しい.2回ほど失敗してようやく形になるようなものができた.サランネットに隠れてしまうので多少のずれはよしとする.
使用したのは18mm厚ラワン合板.落とし込み構造とするため2枚貼り合わせたユニットマウント部分は36mm厚となるため,音響への干渉云々で45度にカットしてみた.


エンクロージャにサブバッフルを取り付け,ユニットとターミナルを結線して完成.



三十年ぶりに聴くP-610の音はというと...
うん.ふつうだ.ふつうに聴ける.これといった感動はない.
まあ期待しすぎだな.笑

オーディオ的に構えて聴くスピーカーではない.聴きどころがあるわけでもない.
ただ音は優しいし雰囲気はある.小音量で鳴らしっぱなしにして邪魔にならないような使い途が合っているのだろうと思う.


上の写真のように45度くらいに振ってみたら独特の音場感になった.
エッジ張り替えたばかりだし,まだまだ鳴らし込みが必要なのだろう.

しばらく職場のBGM用として使おうと思う.

2017年3月5日日曜日

オーディオアンプ修理 - counterpoint SA-3

オー友(オーディオ友達)から「アンプ修理できそうだよね」と声をかけられ真空管アンプ渡されたのだが(なぜそう思ったのか謎),無事に治ったのでブログに上げときます.何かの参考になるかもしれないので.

[故障状況]
電源を入れて間も無く,発振しているようなギャーという雑音が出る.雑音の大きさはボリューム位置と関連がない.アンプとしての機能はかろうじて片Chから音声が出る程度.

[原因特定]
ボリュームと関係のない発振音なので増幅段より前でおそらく電源回路と推測した.
筐体を開け3端子レギュレータIC(LM317)を発見.入力と出力の電圧を測定するも出力なし.死んでる.
シリコングリスの劣化具合から,放熱が追いつかなくて熱破壊したのだと思う.


↑ビニル電線の絶縁被覆も簡単に裂けてしまった

(...修理後に測定したらLM317の入力16Vくらいレギュレート出力6.3V.放熱は薄いシャーシのアルミ単板,それがやっと触れるぐらい温度上昇する.ちょっと無理がある設計なのかなと思った)

(...基板の電解コンから離れた位置に電線を引いてマウントしてあるので,発振防止のパスコン入れるのがセオリーらしいが対策はされていないようだ)

電解コンデンサも全て外して容量測定した.やはり容量抜け.(これは仕方ないね)

[修理]
レギュレータLM317の交換.その際に絶縁シートがシリコーンシートだったので念のため薄いテフロンシートに換えた.(熱抵抗は比較的小さいかなと思い)



 レギュレータの入力と出力に面実装のPPSフィルムコンデンサ0.1uFをパスコンとして挿入.
効果のほどは知らん.おまじないです.


 電解コンは銅箔巻きシールドして全て交換.効果のほどは知らん.おまじないです.


[試聴]
いかにもキャラクターを持ってそうという予想に反し,ストレートで色付けを感じず古い音源も現代の録音も違和感なく聞ける.ソースの良さをそのまま伝えてくれてる感じがする.こういうの好きかも.
ソース機器としては自作のD/Aコンバーターを使った.DACチップにTDA1547を使ったeBayなんかで流通してるKITをベースに,アナログサウンドを目標にチューニングを重ねているもの.

ソース:PCオーディオ (Macbook/Audirvana→USB-DDC→自作TDA1547DAC)
プリ:counterpoint SA-3
パワー:LINN C2200 x 2 (BiAmp駆動)
スピーカー:LINN AKURATE 242

LINNのフルシステムは繊細というか情報量が多いけれどスレンダーな感じがするが,counterpointのプリをかますと大らかでちょい骨太になる.これは聴いていて楽しい.

しばしの音楽鑑賞ののち,修理品は無事にオーナーの元に引き取られていった.